京都国際・西村一毅(いっき)投手(2年)が、無失点フィニッシュで悲願の初優勝へチームを導く。第106回全国高校野球選手権大会(甲子園)の決勝前日の22日、東大阪市内のグラウンドで練習。西村は聖地デビューから3試合で23イニング連続無失点を継続中。京都勢では1956年(昭31)の平安(龍谷大平安)以来68年ぶりの夏の頂点を奪い取る。関東第一(東東京)・坂本慎太郎外野手(2年)は、亡き母のため、強い思いで打席に立つ。
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決勝前日とは思えないほど、西村はリラックスしていた。チームのTシャツ短パン姿で球場入り。ポール間でジョギングやストレッチを行い、ノースローで決戦に備えた。「あと1勝で全国制覇なので、いつも通り冷静に、何もプレッシャーを感じずにやっていきたいです」。まだあどけなさの残る表情で、頂上決戦への意気込みを語った。
ここまで抜群の安定感で「0」を積み重ね、同校を初の決勝進出に押し上げた。エース中崎琉生(るい)投手(3年)と交互に先発し、2回戦・新潟産大付戦、準々決勝・智弁学園(奈良)戦で2試合連続完封。中1日で登板した21日の青森山田との準決勝では5回から中崎を救援し、5回無失点で逆転勝利に貢献した。内角をえぐる直球と宝刀チェンジアップを武器に、聖地デビュー戦から3試合23イニング連続無失点と無双を続けている。
決勝の先発について、小牧憲継監督(41)は「本当に総力戦なので、どちらが頭でいくかはまだ考えてない。どっちみち継投になる」と明言は避けたが、準決勝同様に西村の救援登板が予想される。左腕は「ゼロに抑えたら絶対に負けない」と気合十分。優勝校の最多投球回投手が無失点なら、48年の福嶋一雄(小倉)以来76年ぶりの快挙となる。
「3年生とできる最後の試合。自分は支えられてばっかりで、何も力になれてなかったので、今度は力になれるように投げたいです」。背番号11が胴上げ投手となり、先輩たちへ恩返しする。【古財稜明】
▽京都国際・藤本陽毅(はるき)主将(3年)「(相手は)本当に守備が堅いチームですし、スキもあるチームではない。明日(23日)は技術や気持ちのぶつかり合いだと思うので、最後はどっちが最後まで辛抱できるか」

