「試合を見て応援してくれていたんだな」。

山村学園(埼玉)のプロ注目の横田蒼和投手(3年)が初戦で放ったアーチは、昨年の春に亡くなった祖父の輝幸さんにささげる一打だった。初戦の2回戦に「3番ショート」で出場。ソロ本塁打を含む6打数4安打で、4打点を挙げた。

4回2死走者なしで迎えた第6打席だった。「狙った通りに打てた」と、高めの直球を右翼芝生席まで運んだ。試合後には、ホームランボールを大事そうにユニホームのポケットに入れて「おじいちゃんの仏壇の前に飾りたい」と笑った。

幼少期から、おじいちゃん子だった。野球を教えてもらうこともあった。「放課後は、おじいちゃんと将棋やオセロをして遊んで」と、楽しかった思い出を懐かしんだ。

昨夏に比べると、バッティングは本調子ではない。試合後には「まだフルスイングで捉えられていない」と反省。それでも、ヤクルトの押尾スカウトは「身体がしっかりしていて、バットが強く振れる」と評価する。身長180センチの大型遊撃手として、プロの視線を集める。「祖父のために、絶対に甲子園に行く。そして、かっこいい姿を見せたい」。聖地へ、まずは1本-。【山本佳央】