連覇を狙う聖隷クリストファーが、8回コールド発進した。富士宮西を10-3。夏初登板初先発の小金沢玲雄投手(3年)が、2度の登板で計5回0/3を投げて1安打無失点と力投。チームの勝利を支えた。
磐田東は浜松大平台を5-1で下した。この日登場したシード8校では、常葉大橘と袋井が初戦で散った。12日は、県内8球場で2回戦の残り16試合が行われる。
◇ ◇ ◇
聖隷クリストファーの小金沢が重圧をはねのけ、そして期待に応えてみせた。全国屈指の左腕・高部陸投手(3年)への期待もあり、会場には約2000人の観客が集まった。独特の雰囲気の中、右腕は「めちゃくちゃ緊張した」と1週間前に告げられた夏初戦の先発マウンドに立った。
そんな胸中とは対照的に、冷静にテンポ良く投げ込んだ。初回先頭こそ四球を与えたが、果敢にストライクゾーンで勝負。高部から掛けられた「楽しめ!」の言葉にも背中を押され、5回を被安打1、7奪三振無失点にまとめた。6回1死満塁のピンチで訪れた右翼からの再登板では連続四球で交代も、先発の役割は全う。「自信になった」と白い歯を見せた。
背番号「9」の力投は何よりのプラス材料となった。今春コーチから就任した田中公隆監督(52)も「高部に頼ってという形だった。小金沢が試合を任せたいというところまで来てくれて、硬さもあった初戦で練習試合よりも良い投球をしてくれた」と話し、エースに次ぐ頼もしい戦力の台頭に目を細めた。
3回戦では島田樟誠と対戦する。小金沢は「高部だけじゃないぞという気持ちは強い。次はもっと落ち着いて投げられると思う。この先も抑えていきたい」と目を輝かせた。この日は打線も11安打10得点と機能した。2年連続の聖地を目指す戦い。聖隷が、最重要課題となる「脱・高部頼み」の足掛かりをつかんでスタートを切った。【前田和哉】
○…ベンチスタートとなった高部は、6-2と4点差に迫られた6回1死満塁から4番手で登板した。先頭打者を自己最速タイの150キロ直球で三振。押し出し四球で1点は与えたものの、最後は右飛に抑えてピンチをしのいだ。初戦は、2回2/3を3安打5K無失点に抑えて勝利に貢献。それでも「もっと制球を良くして、相手に流れを渡さない投球をしていきたい」と口元を引き締めた。

