「世界平和」を活動理念に掲げる開智未来が、グラウンドでは容赦ない攻撃を見せた。北本を5回11-0で下し、創部10年で初の夏2勝を2試合連続コールド勝ちで飾った。
初回に3連続四球で無死満塁の好機をつくると、4番DHの巷野拓夢(こうの・ひろむ=3年)が左中間へ走者一掃の適時三塁打。7番打者まで1アウトも取られない打者一巡の猛攻で一挙7得点を奪い、主導権を握った。投げては先発の寺内斗冴(とうご)投手(3年)が6回2安打無失点、6奪三振の快投。「(支えてくれた人への)本当の恩返しはここから」とさらなる躍進を誓った。
伊東悠太監督(39)は「創部10年で初めての2勝。子どもたちにとって大きな意味があると思います」と笑顔。2年前に夏初勝利を挙げるまで白星をつかめなかったチームが今夏、見違えるチームに成長した。
伊東監督は、巨人のジャイアンツアカデミーでの指導を経て、バックパッカーとして世界一周の旅に出た経歴を持つ。旅の途中で訪れたイスラエルのエルサレムでは、自宅を無料で開放するイスラム教徒の男性と出会い、「世界はいろいろな花が咲く庭だから美しい」と教えられた。その経験から「他者を理解することこそ平和につながる」と考えるようになり、野球部は「世界平和」を活動理念に掲げる。「野球人ってすごいなと言われる人間になってほしい」。ユニホームを脱いだ後も社会で信頼される人材の育成を目指している。【会田京叶】

