「監督とスタンドにいる3年生を、絶対に甲子園へ連れていきたいと思います!」。東海大菅生・主将の吉本壌外野手(3年)は力強く言った。なみなみならぬ覚悟で臨んでいた今夏の初戦。多摩工科を6回10-0のコールドで圧倒し、まず1勝をつかんだ。
この日の試合後、若林監督はラストサマーを宣言した。「今年度で定年を迎え、一つの区切りとして東海大菅生の監督を退任します。秋はまだやるか分からないんですけど、夏は今年が最後です」。
部員は約一カ月前に勇退が伝えられていた。エース吉田潤晴投手(3年)は「マジかって思ったんですけど、監督への恩を返すためにも甲子園に行こうと一致団結しました。自分の投球でチームを勝たせたいと思いました」と先発マウンドへ上がった。5回を投げ、気迫の無安打無失点。2番手の薗部大輔投手(3年)も1回を3人で抑え、参考記録ながら継投でのノーヒットノーランを達成した。
打線も10安打10得点と爆発した。1番打者の鹿倉隆志捕手(3年)は4回にフェンス直撃のランニング本塁打を放った。「チーム力で勝つぞと日ごろから監督にも言われているので、結果につながってよかった」と教えを体現した。
若林監督は「3年生は僕の担任の代でもあります。どうしようもない代だったんですけど、なんとか甲子園に連れて行きたいですね」と笑顔。「今年のチームはノーシードからですけど面白いんじゃないかな」と自信を見せた。目指すは5年ぶり5度目の夏の甲子園。一丸で戦国西東京を勝ち上がる。【田島優大】

