<高校野球西東京大会>◇14日◇3回戦

 拓大一が11-4で、多摩大聖ケ丘に7回コールド勝ちした。

 あこがれの父、西武・河田雄祐守備走塁コーチが見守る前で長男、河田崇亮(たかあき)外野手(3年)が躍動した。初戦の三鷹戦に続き、この日も3番中堅でスタメン出場。初回1死一塁の場面で、カウント1-2からの4球目を中前に運び、今大会初安打を放った。2打席目は四球で出塁後にすかさず盗塁を決めた。その後は二ゴロ、左翼線二塁打、空振り三振で4打数2安打2得点。コールド勝ちに貢献した。

 河田は「うまく打てた。1本出たので、ホッとしてます。父からは『練習でしてきた以上のプレーはできない。落ち着いて、地に足をつけて頑張れよ』と言われました」と笑顔を見せた。スタンドの父は「どきどきしたよ。(同じ右投げ左打ち、身長175センチで俊足の)自分とタイプが似てると言えば似てる。写真を撮っていたからよく見えなかったけどね」と顔をほころばせた。

 西武の日程もあり、父が次に観戦できるのは準々決勝の行われる22日になる。再び勇姿を見せるには17日の次戦に勝ち、19日に強豪早実を倒すしかない。帝京で85年センバツ準優勝した父に続く甲子園。河田はその目標に向け「最後の打席(7回無死満塁)で打てなかった。あれじゃ(甲子園に)行けない」と気を引き締めた。