地区シリーズから始まった球場1カ所での集中開催「バブル方式」は、MLBのプレーオフでは76年ぶり。開催前は嫌がっている選手が多かったが、ふたを開けてみると「楽しい」という監督や選手の声が意外に多い。ビジターでしか訪れたことのない球場で、ホームチームの施設やクラブハウスを使用できるため、新鮮な発見があるのだという。
ナ・リーグはアストロズの本拠地ミニッツメイドパークとレンジャーズの本拠地グローブライフフィールドで、ア・リーグはドジャースの本拠地ドジャースタジアムとパドレスの本拠地ペトコパークでシリーズを行っており、シード上位のドジャース、ブレーブス、レイズ、アスレチックスはそれぞれホームチームの施設やクラブハウスを使用している。
レイズの遊撃手アダメズは、ペトコのホームクラブハウスで同じ遊撃手のタティスのロッカーを割り当てられ、かなり興奮していた。タティスは4歳年下だが今季のMVP候補に挙げられる活躍をし、派手なバット投げや華麗なプレーでも知られ、今やメジャーの若き看板スターとして最も注目される存在。アダメスが、ロッカーを使っていることを直接タティスに伝えると、タティスからは「エネルギーを少しロッカーに残しておいた。楽しんで。本塁打を打ったら、やることは分かってるよね」と返事があったという。
新築したばかりのグローブライフのホーム側を使用しているドジャースのデーブ・ロバーツ監督は「施設がとんでもなく豪華だ」と感嘆。そのロバーツ監督のホームの監督室を使用しているアスレチックスのボブ・メルビン監督も、ドジャースタジアムの内部に感動した様子で「特に監督室に飾ってある写真が素晴らしい。歴代の監督やレジェンドであるサンディ・コーファックスの写真。ビジターでは見られない、球団の歴史をうかがい知る記念品の数々と接することができる。鑑賞のため40分くらい施設内を見学して回った」と話していた。
ドジャースタジアムの内部は数年前に改装され、確かに写真が多く飾ってあり、上品で落ち着いた雰囲気がある。監督室は見たことがないが、選手のクラブハウスからダグアウトへとつながる廊下は、試合の名場面や記憶に残るシーンが何枚も額に入って飾られており、そこを通ってグラウンドに出ると、選手は気持ち良くプレーができそうだ。ちなみにドジャースはチームカラーが青なので、クラブハウスも青ベースの内装。どのチームも内装をチームカラーで統一しているので、赤いチームはクラブハウスもとても赤いことが多い。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「書かなかった取材ノート」)




