「Ohtani(オータニ)! お座り! よし!」。生後6カ月のオス犬のオータニ君が初めてエンゼルスタジアムを訪れた。アナハイム近郊に住むマイケルさん、リサさん夫妻の飼い犬で、高齢者らをケアするセラピー犬、災害時には被災者をいたわる役割を担う“二刀流犬”の訓練を受けている。観客に囲まれた愛犬を見てリサさんは「人に慣れ、かわいがってもらうことがトレーニングになるの」と笑った。

 夫妻がオータニと命名したのは4月8日。大谷がアスレチックス戦で7回までパーフェクト投球を見せた日だった。「ブルー」「ボブ」などには無反応だったが「オータニ」と呼ぶと振り向いたという。「オータニっていう名の犬はアメリカで最初ね。毎日、大谷と同じように厳しい訓練を頑張っているの」。牧羊犬とプードルの交雑種は、大谷とともに“二刀流ロード”を歩んでいる。【MLB担当=斎藤庸裕】