まるでハロウィーンパーティーかのような光景だった。9月26日(日本時間同27日)、サンディエゴで行われたパドレス戦後、ドジャースのクラブハウスはにぎやかに盛り上がっていた。

1-0での勝利の喜びもあったとは思うが、それ以上に、選手やスタッフが着替えを楽しんでいる…。メジャーで恒例だった新人の仮装イベントではなく、チーム全体でドレスアップ?。それぞれがアニメのキャラクターのコスチュームや他競技のユニホームを着用した。

ペトコパークの球場出口からチームバスへ乗り込むまでの通路は、自慢の仮装をお披露目する舞台と化した。ナ・リーグMVP候補で今季47本塁打、115打点のコディ・ベリンジャー内野手(24)は、NBAレーカーズのスター選手レブロン・ジェームズのユニホームを着て登場。「どうだ」と言わんばかりに堂々と通路を歩き、満足そうな表情だった。

この日の試合で9回に打者3人を完璧に封じ、3セーブ目を挙げた前田健太投手(31)は「ドラゴンボールZ」のスーパーサイヤ人・孫悟空に変身。ベジータ、魔神ブー、ピッコロに扮(ふん)した同僚たちを引き連れ、かめはめ波ポーズを披露した。前田は自身のインスタグラムに「楽しかった!笑」と投稿。思う存分、このイベントを楽しんだようだ。

ジャイアンツ戦のためチャーター便でサンフランシスコへ移動した様子は、地元テレビ局の夜のニュースでも紹介された。17年から2年連続でワールドシリーズで敗退しているだけに、今年こそは、と期待も高まっている。ド軍は今季、ぶっちぎりでナ・リーグ西地区7連覇を決め、チーム過去最多となる106勝(56敗)でフィニッシュ。投打の層の厚さだけではない。今回の仮装イベントしかり。「本当にいいチーム」と前田が言うように、ベテランと若手が融合した一体感もある。88年以来、31年ぶりのワールドシリーズ制覇へ。全員が一丸となる。