左手薬指痛で負傷者リスト(IL)入りしていたカブス鈴木誠也外野手(27)が4日(日本時間5日)、腰痛でIL入りしていたパイレーツ筒香嘉智一塁手(30)が5日(同6日)に、相次いでメジャーに復帰しました。筒香が5月25日にIL入りすると、翌日の試合で負傷した鈴木が27日にIL入り。2人とも1カ月以上のリハビリ期間を要して、ようやく万全の状態で戦列へ戻って来ました。

この2人のスラッガーは「元侍ジャパンの4番」という共通点があるだけでなく、性格的にもウマが合うようで、プライベートでも連絡を取り合う間柄です。今年4月12日、鈴木が初めて敵地ピッツバーグを訪れた際には、パイレーツの練習中、真っ先にグラウンドへ飛び出し、筒香の元へ駆け寄って笑顔で力強いハグを交わしていました。コロナ禍だったこともあり、直接会うのは19年以来3年ぶりとのことでした。

先輩へのあいさつを終えた鈴木は「ちょっと安心したというか、日本人選手が敵チームですけどやっているのは、すごく安心感があって、なんかうれしかったです」と、心底うれしそうな表情で話していました。「日本の時からずっとあこがれている先輩。こっちに来る前にも話を聞かせてもらったりしたので、会えてすごくうれしかったです。僕も筒香さんの活躍を見て刺激されながらやって来ましたし、こういう場所で一緒にできるのはすごくうれしく思います」。

一方の筒香も、その試合で2本塁打を放った鈴木の活躍を「敵、味方超えたところでうれしく思いました」と、素直にたたえていました。筒香自身、デビュー後、約1年半にわたってメジャーへの適応に苦心しただけに、「日本人がこの米国の地で頑張ることで仲間意識も強くなる」と、後輩スラッガーの活躍に、刺激を受けていました。

同地区でもあり、両チームの直接対決は7月25日~26日の2連戦(シカゴ)、9月22日~25日の4連戦(ピッツバーグ)の計6試合が残されています。

2人でタイミングを合わせていたはずもありませんが、ほぼ同じ時期に離脱し、復帰もわずか1日違い。これだけ「気の合う?」2人なら、残り6試合では豪快なアーチ競演が見られるかもしれません。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)