無傷の6連勝で2次ラウンドを乗り切り、アメリカ・ロサンゼルスで開催されるWBC決勝ラウンドに進んだ侍ジャパン。大会はいよいよ佳境に入ったが、6日から13日まで4カ国で開催された1次ラウンドの観客動員数が同ラウンドとしては過去最多を記録したことが明らかになった。現地14日に大会を主催するMLBが公式ウェブサイトで発表したもの。

 今回1次ラウンドの総観客数は62万1851人でこれは4年前に記録した46万3017人を34%も上回っている。1次ラウンドは韓国、日本、アメリカ、メキシコの4つのプールに分かれて開催されたが、プール別で最も多かったのはやはり東京ドームで開催されたプールBだった。組別としては史上最多の20万6534人を記録している。

 侍ジャパンの平均観客数は4万2123人だった。中でも7日に行われ11対6で勝利したキューバ戦は4万4908人を記録し、これは1次ラウンドとして史上最多であるばかりでなく、大会史上全体でも3番目となっている。

 毎回盛り上がりに欠けると言われてきたアメリカで開催されたプールCだが、今回はアメリカ開催の1次ラウンドとしては最多の16万3878人を記録した。特に11日行われたアメリカ代表対ドミニカ代表の一戦はチケットが完売し、スタンドは3万7446人ものファンで埋め尽くされたほど。

 今回のこのアメリカでの成功の要因は会場がフロリダ州マイアミのマーリンズ・パークだったことが大きいようだ。マイアミは中南米諸国への窓口となっている大都市であり、ヒスパニック系移民が多数居住しているのである。そうした人々が祖国や近隣諸国の代表チームを自分たちの代表として応援したというわけである。

 一方、韓国・ソウルで開催されたプールAとメキシコ・ハリスコで開催されたプールDはどちらも自国代表が1勝しかできず2次ラウンドに進出できなかった。この点は大会運営においても足を引っ張ってしまったようである。

 アメリカ・サンディエゴで行われている2次ラウンド、プールFは自国、アメリカ代表を含み19日まで行われる。どこが勝ち上がってくるかまだわからないが、20日からの決勝ラウンドで侍ジャパンが最高に盛り上がったスタジアムで熱い戦いを繰り広げることに期待したい。