現地3日、カリフォルニア州アナハイムで行われたインディアンス戦でエンゼルスの大谷翔平投手が8番指名打者で出場し、メジャー初本塁打を含む4打数3安打3打点の活躍を見せた。1日には敵地でのアスレチックス戦に先発し、6回3安打3失点で初勝利を挙げたばかりだった。さらに4日のインディアンス戦でも2試合連続の本塁打と中前安打を放ち、マルチヒットを記録している。

 この二刀流での快挙にはアメリカのメディアもまさに大騒ぎとなっている。MLBの公式サイトは3日の初本塁打を翔平の名前に引っかけて「ショー・オフ!(見せつけた)オータニが初本塁打を放つ」という見出しの記事をトップ扱いで掲載している。

 また地元紙オレンジ・カウンティ・レジスターの電子版は二刀流での活躍に対し「不可能に思えるチャレンジを可能と感じさせた」と絶賛し、開幕前オープン戦での不調から懐疑的な声が出ていたことに対して「ここ数日で黙らせた」と記している。

 またスポーツ専門局ESPNが「ショーヘイ・オータニがどれだけすごいかを我々が学んだか?」という見出しで、二刀流での活躍のすごさを解説した記事を掲載。さらには「ザ・ショーヘイ・オータニ経験:二刀流を追いかけるエンゼルス現象を追いかけろ」と注目し続けるほどのことであることを強調した記事も出している。

 また全国紙USAトゥデーの電子版は、規定によりエンゼルスが2000万ドルのポスティング・フィーと230万ドルの契約金、新人最低年俸の54万5000ドルで大谷を獲得していることから「ショーヘイ・オータニはMLB史上最もバーゲン契約になるかもしれない」とまで絶賛しているほどだ。

 大谷がアメリカでどれだけ注目されているかがわかるのは、エンゼルスの本拠地からはるかに離れたニューヨークの地元紙ニューヨーク・ポストの扱いでもわかる。3日の活躍について「オータニがMLB初本塁打でサイレント・トリートメントとカーテンコールを受ける」という記事を載せ、さらに4日にはインディアンスのコーリー・クルバー投手から2号本塁打を放ったことを「ショーヘイ・オータニが次の芸としてサイ・ヤング賞から本塁打を放つ」という速報を電子版に掲載したのだ。ヤンキースにもメッツにも絡んでいないのにである。

 アメリカでは二刀流の先駆者として知られるベーブ・ルースと比較されることが多い大谷。まさに全米から熱い視線が注がれている。