新型コロナウイルスの世界的流行でMLBはシーズン開幕ができない状態が続いているが、その影響はカブスとハビアー・バエズ内野手との契約交渉まで停止させているようだ。スポーツ専門局ESPNが現在プエルトリコに滞在しているバエズとの電話インタビューで伝えたもの。

プエルトリコ出身のバエズは2011年のドラフトでカブスが1巡指名し、入団。2014年にメジャーデビューを果たした。二塁と遊撃の2つのポジションでプレーでき、2016年には念願のレギュラーの座をつかんでいる。急成長を見せたのが2018年で160試合に出場し、打率2割9分、34本塁打、111打点、21盗塁を挙げ、打点王に輝き、MVP投票で2位に入る活躍を見せた。昨年はケガに悩まされたものの、2年連続でオールスターに選ばれている。

そのバエズの契約だが、今年は1年1000万ドルの契約となっている。そのため契約更新に向けた交渉が必須なのだ。記事によれば実際「とても良い」交渉が行われていたとバエズはコメントしている。

ただ現在は交渉は停止に追い込まれたという。「本当に合意に達したいが、今はすべてが休止状態にある。ベースボールで起こったように、我々はそれを停止することを決めた。それについてもう話し合っていない」と打ち明けたということだ。

さらに「シカゴでとても幸せだ。メジャーリーグで最高の組織の1つだと思う」としたうえで、「私たちはいくつかの会話をしましたが、締め切りに重点を置くことはなかった。それらは、我々は互いにうまくコミュニケーションをとることができる非常に友好的な会話だった」とコメントしている。

カブスに残るかFAとなって他チームに移る可能性はあるかという問いに対しては「選手が一生同じユニホームを着ることができるのは素晴らしいことだが、これはビジネスだ。私にとって忠誠心ということだ。ここは自分が成長してきたチームなんだ」と話し、カブスへの愛着を示しつつ「もちろん、多くの優れた選手たちがキャリアの中でさまざまなチームでプレーしてきた。自分が大好きな選手であるマニー・ラミレスは多くのチームに所属した。誰もがボストンの彼を認めていたが、彼が去ったとき、マニーは常にマニーだった。そのことが自分ではどうなるか、自分はいつも自分自身だ」と現実的な考えも明らかにしている。

現在バエズはプエルトリコで義理の兄弟であるツインズのホプセ・ベリオス投手とチャリティー活動を行っているということだった。こうした新型コロナウイルスによる契約交渉の停滞は他にも出てきそうである。