現地15日、ロイヤルズのジョン・シャーマン会長兼CEOがカンザスシティのダウンタウンもしくはその周辺に20億ドル規模の新スタジアムとエンターテインメント地区を建設する計画を発表した。

これがミズーリ州とカンザス州、さらにはプロアメリカンフットボールNFLのカンザスシティ・チーフスを含む駆け引きを活発化させることになりそうだ。

カンザスシティというフランチャイズ名からロイヤルズの本拠地はカンザス州だと思う人もいるかもしれない。しかしカンザスシティはカンザス川がミズーリ川に合流する地点を中心に、カンザス州とミズーリ州にまたがっている都市なのだ。そしてその面積、人口はいずれもミズーリ州の方が多く、ダウンタウンが発展しているのもミズーリ州側なのである。

ロイヤルズの本拠地であるカウフマン・スタジアムも、チーフスの本拠地アローヘッド・スタジアムと共に、ミズーリ州ジャクソン郡のスポーツとエンターテインメント複合施設、トルーマン・スポーツ・コンプレックスの中にあるのだ。そして両スタジアムとも建設されたのが、1973年、72年と老朽化が進んでいるという背景がある。

その具体的な打開策として打ち出されたのが今回の建設計画だ。ロイヤルズは「ザ・K」の愛称で知られるカウフマン・スタジアムとの賃貸契約が2031年に満了することになっている。

発表された計画によればカンザスシティ市にとって史上最大の官民開発プロジェクトとなり、チームが 「球場と球場地区に直接数億ドルを投資する」意志が示されている。スタジアムだけでなく、レストランやショップ、オフィススペース、ホテル、住宅なども建設し、建設により2万人の雇用を創出し、労働所得は14億ドルに達するとし、経済効果は28億ドルと推定しているとのことだ。

この規模の建設計画となれば税収にも大きな影響が出るため、ミズーリ州だけでなく、カンザス州も誘致に力が入るのは当然だろう。

さらに動きが複雑になるのはチーフスもやはり2031年にスタジアムの賃貸契約が切れることになっており、カンザス州を含めた移転や新スタジアム建設を模索していることがある。もしロイヤルズが移転することになれば、現在のコンプレックス内に広い土地が生まれることを意味し、同じ敷地内に新スタジアムを建設することも容易になるのだ。

また現在多くの州で合法化が進み、自治体やスポーツチームにとって重要な収入源となりつつあるスポーツ賭博がカンザス州では合法化されているものの、ミズーリ州では遅れているということも大きなファクターになる可能性もある。

カンザスシティの2つの名門チームを巡って今後もさまざまな動きが続きそうだ。