ヤンキースが延長13回サヨナラ負けを喫し、0勝2敗で崖っぷちに立たされた。

 試合後、米メディアやファンの間でやり玉に挙がったのがヤンキースのジョー・ジラルディ監督(52)。

 同監督は6回裏2死二、三塁の守りで、2ストライクから右腕グリーンが投じた一球が打者チゼンホールへの死球と判定された際に、ビデオリプレーを要求しなかった。

 テレビの映像を見ると、ボールはチゼンホールの手ではなく、バットのグリップエンドに当たって、そのままサンチェス捕手のミットに吸い込まれたようにも見える。

 もし死球ではなく、バットに当たったのであれば、そのまま捕球しているので、三振で3アウト。続く1番リンドアの、1点差に迫る満塁本塁打は生まれなかったことになる。

 ニューヨークポスト紙の著名コラムニスト、ジョエル・シャーマン氏は「インディアンスとの第2戦の6回は、ジラルディの10年のヤンキース監督生活において最低の瞬間だ」とこきおろした。

 シャーマン氏の記事によると、チゼンホール本人は最初、一塁へ向かうそぶりを見せなかった。サンチェス捕手も監督に向かって「グリップエンドに当たった」と伝えたという。だが、ビデオ判定で投手のリズムを崩したくないという指揮官は、死球の判定をくつがえす行動を起こすことなく、そのままプレーを続けさせ、リンドアに満塁弾を被弾した。

 あの1発がなければヤンキースの楽勝ムードだった。それだけに、少なくともビデオ判定を要求しても良かったのでは、と報じるメディアは多い。

 試合後、守護神チャプマンのインスタグラムのアカウントが、別のアカウントの「今季終了後、ジョー(ジラルディ)の契約が更新されないことを希望したい。彼は完璧な大ばか野郎だ」というコメントに「いいね」をしたことも発覚。チームは窮地に立たされた。