メジャートップの若手有望株としてエンゼルス大谷と並び注目されているブレーブスのロナルド・アクーニャ外野手(20)が19日、マイナー行きを通告され開幕メジャー入りが実現しないことが決まった。

 アクーニャはパワー、スピード、守備力などすべてを兼ね備えた「5ツール選手」と評され、昨季は1Aから3Aまで1シーズンでマイナー3レベルを一気に昇格し、有望な若手が参加するアリゾナ秋季リーグではMVPに輝いた。このオープン戦では打率4割3分2厘、4本塁打、11打点と、打撃3部門すべてでチーム1位の成績を残していた。

 そのためファンからは、球団がマイナー送りを決めたことに批判の声も挙がっている。メジャーリーグの労使協定では、大谷やアクーニャのようなマイナー契約からプロキャリアを始めた若い選手は、開幕から2週間、マイナーに所属させればFAになる時期が1年先延ばしにすることができる。そのため各球団は、期待の若手有望株を開幕マイナーでスタートさせ、4月中旬に昇格させるケースが多い。今季の場合は、少なくとも4月13日までマイナーに留めれば、FAになるのを1年遅らせることができる。

 ただしブレーブスのアレックス・アンソポウロスGMは、FAの時期を操作する目的でマイナー送りにしたことを否定。「一番重要なのは、選手の育成。我々は若い有望選手に、健康で、長く能力を発揮するキャリアを送ってほしいし、メジャーとマイナーを行ったり来たりするようなことにはなってほしくないためだ」と地元メディアに話した。