大谷翔平投手(23)がメジャー自己最長の7回2/3で最多の110球を投げて6安打2失点、9奪三振の力投で4勝目を挙げた。

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 大谷の1番の収穫は8回もマウンドに上がれたことだ。7回に大きな飛球を2つ打たれた。すでに99球を投げ、あそこで終わりでもいいと思った。ただ、その2球も危ない球だったとはいえ、力いっぱい腕を振って仕留めた。だからこそソーシア監督は8回も任せようと考えたのだろう。

 もちろん、救援陣が不安定で大谷が長く投げた方が勝つ確率が高いというチーム事情もある。それゆえの続投かもしれない。それでも8回途中110球と、ラストの約10球を投げられたのは体力的にも精神的にも今後につながるはずだ。

 欲を言えばもっとストライクゾーンで勝負したい。レイズ打線に対してストライクとボールの割合は6対4くらい。100マイル近い剛球だけでなく、94~95マイルくらいでもスッと浮き上がる質の良い直球が増えている。ストライクを7割くらいに増やしてもファウルや空振りが取れるはず。おのずと少ない球数で長いイニングが投げられるだろう。(日刊スポーツ評論家)