エンゼルス大谷翔平投手(23)が右肘靱帯(じんたい)損傷のため故障者リスト(DL)入りすると発表されてから4日目となった12日(日本時間13日)、試合前の恒例となっているソーシア監督の会見で「異変」が起きた。

 会見のスタートはいつも通り、遠征先のシアトル・セーフコフィールドのビジターダグアウト内で、球団専属マッサージセラピスト寺田庸一氏の立ち会いのもと始まった。

 大谷が加入した今季、同監督が試合前会見を行うときはホームゲームの日は日本人広報、遠征試合では同行している寺田氏が日本メディア向けに通訳を務めている。だが、この日は、寺田氏の出番はなし。通常通り約10分間の会見が終わると、同監督は「今年に入って、こんなことは初めてだね」と、大谷の話題が出なかったことに複雑な笑みを浮かべた。

 代わりに会見で話題が集中したのは、メジャー初昇格を果たした期待の若手デービット・フレッチャー内野手(24)のことだった。フレッチャーは傘下3Aソルトレークシティーで打率3割5分、6本塁打、OPS9割5分3厘と今季ここまで優れた成績を挙げており、メジャーでの活躍が期待されている。

 またこの日はア・リーグのオールスターファン投票第1回中間発表が行われたが、故障の大谷はDH部門の3位とあって現地で話題に上がることもなかった。(シアトル=水次祥子)