ダイヤモンドバックス平野佳寿投手(34)が19日(日本時間20日)、カブス戦で今季73試合目の登板を果たし、2004年に大塚(当時パドレス)13年に上原(同レッドソックス、現巨人)がマークした日本人メジャー投手のシーズン最多登板記録に並んだ。1回を無安打無失点と完璧に抑えた。7点リードで登板しホールドなどはつかなかったが、防御率は2・09とメジャーの新人投手ではトップ。

153試合目の快挙だ。73試合以上マウンドに立っているのはメジャー3位タイで6人だけ。平野が「一番目標としている」と話す登板数で、節目の数字を積み上げた。

7-0の8回、先頭を三塁手の送球エラーで出塁させたが「点差もあったし、どんどんストレート先行でいこう」と強気に攻め、次の1番アルモラを2球目のフォーシームで遊ゴロ併殺。最後は16年MVPの2番ブライアントを「変化球がそんなに得意じゃないのかなと感じたのもあった」と、得意のフォークで三振に仕留めた。

04年大塚、13年上原に並ぶ日本人メジャー投手の最多登板。これだけの試合を重ねてきたのは、プレーオフ進出を目指しぎりぎりの戦いを続けるチームの中にあって、抜群の安定感で大きな信頼を得ているためだ。11日にはセットアッパーから抑えに抜てきされ、その後、4試合で2セーブを挙げた。登板した73試合のうち、無失点に抑えたのは62試合。防御率は2・09を誇り、これは50試合以上に登板しているナ・リーグ救援61人の中で6位。新人では先発も合わせたア、ナ両リーグで最も優秀な数字だ。

オリックス時代の自己最多登板数(11年72試合)も超え、次は日本投手の登板試合新記録。「疲労は感じているが、特に何も考えず、今まで通り。毎日の練習で同じことをやり続けるのもそうだが、自分(の体調)に合わすのが大事」と話し「(記録は)やっぱり超したいんで、1試合でも多く投げていきたい」と先を見据えた。

◆平野佳寿(ひらの・よしひさ)京都・鳥羽高から京産大を経て06年にオリックスに入団。新人で4完封するなど先発で活躍後に救援に転向し、11年に最優秀中継ぎ投手、14年には40セーブでタイトル獲得。日本での通算成績は549試合で48勝69敗156セーブ、防御率3・10。185センチ、84キロ。右投げ右打ちる。