マリナーズのイチロー外野手(45)の開幕スタメン、米国帰国後のベンチ入りが、現実味を帯びてきた。マリナーズは11日(日本時間12日)正三塁手のカイル・シーガー内野手(31)が左手の腱(けん)の修復手術を受けると発表。復帰時期は未定だが、少なくとも4月中はリハビリが必要とみられ、ベンチ入り25人枠に空席ができることになった。

シーガーの離脱により、一塁のヒーリーが三塁、外野手登録のブルースが一塁に専念。外野手枠が手薄になることもあり、開幕スタメンを含め、イチローの出場機会が増えることが確実となった。さらに、右肘故障で開幕が絶望視されている中堅スミスの復帰時期次第では、3月28日の米国開幕後も、イチローがメジャーに残留する可能性は極めて高くなった。

この日は、ナイターで行われたロイヤルズ戦に「8番左翼」で出場し、1打数無安打1四球。2四球を挟んで16打数無安打となり、打率は8分7厘。重心を下げた新打撃フォームに変えてキャンプインしたものの、現在は従来のフォームに近づくなど、依然として実戦勘を取り戻す作業は続いている。メジャー枠に残る可能性が高まったとはいえ、常に結果を求められる立場に変わりはない。今季のプレー機会を確保するためにも、着実に調子を上げたい。(ピオリア=四竈衛)