ダイヤモンドバックスからフリーエージェント(FA)となっていた平野佳寿投手(35)が、マリナーズと契約合意に達したことが29日(日本時間30日)、分かった。

米球界関係者の話を総合すると、メジャー契約で既にメディカルチェックを済ませているとみられ、近日中にも球団から正式発表される見込みだ。

平野は昨年オフにFAとなり、ダ軍残留を含め、複数球団と交渉を続けていた。12月のウインターミーティングでは代理人のジョン・ボッグス氏が「6球団からコンタクトがあった」と明かしており、中でもマリナーズが有力候補として挙がっていた。メジャー3年目へ、登板機会や条件、また家族の意向も踏まえ、移籍先を決定した模様だ。

昨季のマ軍救援陣の防御率は4・77で、30球団中22位。終盤に逆転される試合も多く、リリーフ強化が補強ポイントとなっていた。メジャー1年目から勝ちパターンの救援投手として起用された平野は、2年間で137試合に登板。9勝8敗、防御率3・47を残した。終盤の大事な局面はもちろん、抑えを固定できていないチーム事情を考えれば、クローザーに抜てきされる可能性も十分にある。

02年以降、18年連続でプレーオフ進出を逃しているマ軍にとって経験豊富な平野は頼もしい存在だ。菊池と同僚となり、球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏も在籍。過去に日本人選手が多く活躍し、日本人にもなじみのある球団で、ベテラン右腕が再スタートを切る。