米大リーグ機構(MLB)のコミッショナーであるロブ・マンフレッド氏は17日、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で収入が減少する球場の従業員に向け、全30球団が各100万ドル(約1億500万円)を寄付することを発表。試合を開催する上で重要な役割を担う「仲間」を支援するため、各球団が立ち上がったことを明かした。

今季メジャーはすでに開幕延期が予定されていたものの、米疾病対策センターが15日に今後8週間は50人以上が集まるイベントの中止か延期を要請したことを受け、MLBも翌日に開幕再延期を発表。新シーズン開始は早くとも5月中旬になることが予想されている。

球場従業員は多くの人が試合ごとに給与を支払われているため、試合がなければ収入が途絶える。また、試合日数が短縮されればその分収入が減ることになる。マンフレッド氏は「この48時間で全球団の代表者から、延期の影響を被る何千人もの球場従業員をサポートしたいという申し出を受けた」とコメント。球場スタッフを「ベースボールコミュニティーにとって最高に貴重なメンバー」と呼び、彼らの力になりたいとの思いを示した。

レイズのブライアン・オールド社長は「球場スタッフはトロピカーナフィールドでの体験をともに作り上げる存在であり、試合を行う上で欠かせない存在」と、従業員の重要性を強調。マリナーズのケビン・マザー社長も「こうするのが正しいと思う」と述べ、同球団からの寄付は100万ドルを超す可能性があるとの見解を示していた。(AP)