米ニュージャージー州で今年3月に97歳で亡くなった男性の遺品から、非常に貴重な野球カードや写真などのコレクションが見つかった。6月14日から、数カ月にわたってオークションに出品予定となっており、合計で数百万ドル(約数億円)の値がつくと見込まれている。MLB公式サイトが伝えた。

地元メディア「NJ.com」によると、男性のコレクションには1933年のベーブ・ルースの直筆サイン入りカード6枚が含まれており、これだけでも10万ドル以上で売れるほどだという。男性はさらにジミー・フォックス、ルー・ゲーリッグの同年のカードのほか、新品同様のレジー・ジャクソンのルーキーカード、ほぼ新品のジャッキー・ロビンソンのカードなど、ファン垂涎(ぜん)のお宝を有していた。

今回のオークションを運営する会社のオーナーは「10年に一度の掘り出し物かもしれない。誰もこのコレクションを知らなかったっていうのが、いいね。彼は人生をかけてこれを集め、誰にも見せなかったんだ」とコメント。鑑定を行った会社の社長兼CEOは「色も輝度も劣化しておらず、とんでもない美品で人目を引く」と述べ、男性が丁寧かつ適切に保管していたのだろうと請け合った。

家族によれば、男性はサインをもらうために列に並んだり、金を出してカードを買ったりすることはなく、ひたすらチームや選手に自分で手紙を書いて返信封筒とともに送っていたとのこと。野球カードのコレクションがあることは知っていたものの、亡くなるまでそのスケールと価値には気づかなかったという。