MLBが6日(日本時間7日)、60試合で行われる今季の日程を発表した。23日(同24日)にナショナルズ-ヤンキース、ドジャース-ジャイアンツの2試合で開幕。メジャー1年目のレイズ筒香嘉智外野手(28)は、翌24日(同25日)に本拠地で山口俊投手(32)の所属するブルージェイズ戦でデビューする見込みとなった。同じく1年目のレッズ秋山翔吾外野手(32)は、本拠地でタイガースと対戦。エンゼルス大谷翔平投手(26)は、敵地でアスレチックスと対決。開幕投手候補のダルビッシュ有投手(33)を擁するカブスは、本拠地でブルワーズと対戦する。

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予期せぬ事態と、異なる環境に身を置いても、筒香のどっしりとした姿勢は変わっていなかった。“サマーキャンプ”が再開して3日目。本拠地トロピカーナフィールドからリモート会見に応じた筒香は、終始穏やかな表情で現状を報告した。「このすばらしい球場で練習するのをうれしく思います」。

この日は、三塁の守備位置に就き、キャッシュ監督から猛ノックを受けた。通常はノッカーが自ら上げた球をノックするが、同監督はティー打撃のようにトスした球をフルスイングする実戦スタイル。当然、打球は速い。「久しぶりにキャッシュ監督の思いきり打った打球を見てビックリしました。(守備位置は)監督が決めたところでプレーするだけです」。本拠地の深めの人工芝を冷静に確認する一方、チームとして練習する充実感も味わった。

3月中旬にキャンプ中止が決まった後、帰国して自主トレを続けた。その間、米国ではコロナ禍が沈静化するどころか、本拠地フロリダをはじめ、感染が爆発的に拡大。今もなお、不安がないわけではない。それでも、1年目にかける思いは変わらなかった。「レイズの一員になれた以上は、シーズン(開幕)が決まれば、プレーして少しでも勝ちに貢献できるようになりたいと思いました」。

開幕戦は24日(同25日)、地元でのブルージェイズ戦に決まった。今季は60試合の短期決戦。「非常に短いシーズンで米国でプレーするのも初めて。いろいろなエネルギーが必要になってくると思います」。異なる環境でも、常に冷静で淡々とした口調は、開幕へ向けてエネルギーを蓄積しているかのようだった。