パドレスのダルビッシュ有投手(34)が、5回2/3、98球を投げて6安打2失点2四死球8奪三振と踏ん張ったが、勝敗は付かなかった。

本調子ではなくても、中盤まで持ちこたえられるのが、今のダルビッシュだった。「初回からずっと体も重くて、どうやって投げて行こうかと…」。2、3、4回と走者を背負っても、投げ急ぐことなく、冷静だった。5回は3者連続三振。だが2-0とリードを2点に広げた6回、先頭レイノルズに初球を左翼席へ運ばれた。そこから詰まった当たりの連打で無死一、三塁のピンチを迎え、1死後、犠飛で同点に追い付かれた。その直後に死球。イニングを終えられず、救援陣にマウンドを譲った。

3勝目を挙げた前回登板(4月30日)では、今季最多の107球を投げたうえに、今回は中4日での登板だった。ティングラー監督は、この日の球数を100球以内に設定していたことを明かしたうえで、「チームに勝つチャンスを与えてくれた」と、エースの奮投をねぎらった。

ダルビッシュの降板後、パドレスは勝ち越しに成功。首位ジャイアンツに0・5ゲーム差と迫った。昨季は60試合だった公式戦が、今季は例年通り長丁場の162試合。「工夫しながらやっていきたいと思います」。メジャー10年目のベテランが、目先の勝敗に一喜一憂するはずもない。