MLBで取り締まりが強化された投球時の粘着物質の不正使用で、初の摘発者が出た。マリナーズの救援左腕ヘクター・サンティアゴ(33)がホワイトソックスとのダブルヘッダー第1戦で、退場処分を受けた。

サンティアゴは2番手で3回途中から登板し、3イニング目となった5回、同点とされなお1死満塁を招いて降板。ベンチに引き揚げる際に球審から確認を受け、グラブに粘着物質らしい付着が見つかったため、退場宣告された。規定により、10日の出場停止処分も受ける。

MLBは21日から取り締まり強化を始め、先発投手は複数回、救援投手は降板後に帽子、グラブ、ベルトの確認を受けることが義務づけられた。サンティアゴのグラブは今後、詳細な調査のためMLB機構のあるニューヨークに送られる。

サンティアゴは試合後、粘着物質の使用を否定。「オレはロジンしか使っていない。科学班に調べてもらえば、汗とロジン(の跡)しか見つからないはずだ」と潔白を主張。この日は湿度が85~90%と高かったため、したたり落ちる汗の影響を防止するため、ロジンをたっぷりグラブに塗り、そのためにグラブがベトベトしていたという。

サンティアゴはメジャー在籍10年のベテラン。今季からマリナーズに移籍し、今季は9試合で1勝1敗、防御率2・65。メジャー通算は265試合で48勝51敗、防御率4・12。