【アナハイム(米カリフォルニア州)28日(日本時間29日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(27)が、2戦連発の37号3ランを放った。ロッキーズ戦に「2番DH」で出場し、第3打席で弾丸ライナーの1発をたたきこんだ。3打数2安打3打点で、5試合連続安打と4試合連続打点もマーク。本塁打数では2位に5差でメジャー単独トップを独走し、ここ4試合で3発と再び量産モード。81打点もトップに1差に迫り、打撃2冠も視界に捉えた。

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大谷の勢いが再び加速してきた。2点を追う4回2死一、二塁、3番手の右腕チノコの外角直球を捉え、弾丸ライナーで右越えに運んだ。期待に応える逆転3ラン。「センターを中心に、シングル(単打)でもいいですし、とにかく点を取りたいという気持ちで、結果ホームランになってくれて良かった」。球場内は「MVP! MVP!」のかけ声が響き、盛り上がりは最高潮に達した。

2戦連発で2位ゲレロ(ブルージェイズ)に再び5本差とした。最近4戦で3発。ドイツ出身のケプラー(ツインズ)が19年にマークした36本塁打を抜き、北中米以外の出身では最多となった。「うれしいですね。いいところで今日は打てたので、それが特にうれしい」と素直に喜んだ。10点を追う展開で放った前日に比べ、この日は勝利に貢献する本塁打。さらに同点の8回1死一塁では四球を選び、続くゴスリンの決勝打につなげた。

状態は上向きで、4試合連続打点で81打点となり、1位ディバース(レッドソックス)と1差に肉薄した。「いい位置にいるので、もちろん取りたいという気持ちは誰しもあるかなと。ただ他の選手も素晴らしいバッターばかりなので、とにかく(チームが)勝てるように、そこにしっかり集中していけば、おのずといい結果が生まれるかなと思ってます」。

チームはロッキーズ3連戦を勝ち越し、貯金を1とした。西地区4位で首位アストロズとは11ゲーム差だが、プレーオフに進出できるワイルドカード獲得圏内までは5ゲーム差。大谷は「可能性はあると思ってますし、いけると思っているので。1試合1試合、勝ちにいきたいなと思ってます」と力強く話した。29日から同地区2位アスレチックスと4連戦。4戦目の8月1日(同2日)には中5日で先発マウンドに上がる。投打でライバルをたたく。

 

◆最多更新 大谷が37本塁打をマークし、北中米以外の国出身選手の史上最多記録を更新した。これまでの最多は、ドイツ出身のツインズのマックス・ケプラー外野手(28)が19年にマークした36本塁打だった。3位は英国出身のボビー・トンプソン外野手(ニューヨーク・ジャイアンツ)が51年に記録した32本塁打、4位は松井秀喜氏(47=ヤンキース)が04年に記録した31本となる。

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