エンゼルス大谷翔平投手(27)が16日、ヤンキースタジアムで大飛球を放ったが、聖地の空気は大谷に味方せず40号はお預けとなった。

雨天中止の振り替え試合として1試合だけのニューヨーク遠征となったヤンキース戦に「1番DH」で出場。偶然にも元祖二刀流ルースの命日に聖地を訪れ、劇的な一打が期待された。そして1-2と1点を追う6回先頭の第3打席、エース右腕コールの98マイル(約159キロ)速球をとらえ右中間方向へ大飛球。フェンスを越えれば今季40号で、レジー・ジャクソンを抜き球団の左打者最多本塁打新記録となるところだった。

だが飛んだ打球はフェンスの手前でまさかの失速。誰もが入ると思った打球は、アンツーカーまで走った右翼手スタントンのグラブに収まり、劇的な一打は幻に終わった。

普段なら狭い右翼側への本塁打が多く出るため、左打者天国と呼ばれる球場。不思議な失速にマドン監督は「今夜は球が飛ばなかった。ボールが行きたくないと嫌がっているように見えた」と首をかしげた。風か、それともルースの亡霊が邪魔をしたのか。大谷は惜しい一打を含め4打数無安打で、連続安打も6試合でストップした。