パドレスのダルビッシュ有投手(35)が2日(日本時間3日)、オンライン会見を行い、2021年のシーズンを振り返った。

移籍1年目の今季は、前半戦に好投を続け、オールスターに選出された一方、7月に股関節痛で離脱。後半戦は本来の投球を維持することが困難な状態が続いた。「球宴後から期待に沿うことができなかったので、始まりは良かったけど、悔しい終わり方をしたという感じがします」。

前回登板(9月28日)後、MRI検査を受けた結果、股関節の関節唇に損傷が見つかり、3日の最終戦での登板を断念した。「そんなに悪い状態ではない。割と僕くらいの年齢の選手だとあるので、だれでも。これからリハビリをして、それ次第だと思います」。当面はサンディエゴやダラスでリハビリや治療などを続け、来春のキャンプへ準備を進める予定だ。

最終的には、30試合に先発し、8勝11敗、防御率4・22。ダルビッシュ個人だけでなく、優勝候補の一角に挙げられていたチームとしても不本意なシーズンとなった。「単純に謙虚になることは絶対大事だと思います。勝てなくなったところから崩れて行った部分があったと思うので」。

その一方で、あらためてメンタル面の重要性についても、自らの考えを明かした。「意外と精神的に難しい1年だった。人生において悩んだ1年ではあったので。ただ今になってそれを乗り越えて、本当の意味での感謝、人に対して感謝するということを、ただ言われて理解するんじゃなくて、体で理解できるようになったというのは大きかったかなと思います」。

渡米後11年目とる2022年へ向けて、ダルビッシュらしく、素直な言葉で胸の内を明かした。