かつてアストロズを8年指揮し、2年連続でポストシーズン出場に導いたビル・バードン氏が死去したことが分かった。90歳だった。

バードン氏は1955年にカージナルスでデビューし、同年にナ・リーグ新人王に輝いた。56年途中からはパイレーツに所属し、60年のワールドシリーズ制覇に尽力。62年にはゴールドグラブ賞を受賞した。

現役引退後は監督業に転じ、パイレーツ、ヤンキース、アストロズ、モントリオール・エクスポズ(現ナショナルズ)を指揮。アストロズでは75年から82年までと歴代最長で指揮官を務め、歴代最多の544勝を挙げた。

アストロズはバードン氏の訃報に接し「彼が球団に与えた影響は永遠に残る。その力強さと知識は球界中で尊敬を集めていた」との声明を発表。パイレーツのオーナーであるボブ・ナッティング氏は「ビル・バードンはピッツバーグファミリーの一員であることを非常に誇りに思っていた。1960年のチームを見ていたファンは、ピッツバーグが3度目の世界王者の称号を手にした際の彼の貢献を忘れることはない」と悼んだ。

現場から退いた後も、特別インストラクターとしてパイレーツの春季キャンプによく顔を出していたというバードン氏。かつてパイレーツに所属したアンドリュー・マカチェン外野手は「彼の訃報は聞きたくなかった」とツイッターに投稿。2人で冗談を言いながらトレーニングをしたことを振り返り「安らかに眠ってください」とつづった。(AP)