新労使協定も締結され、いよいよMLBの開幕が近づいてきた。ニッカンスポーツコムでは「カムカムMLB」と題して、今季のメジャーリーグの見どころを紹介する。第4回は「大谷の今季注目すべき記録」について。

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エンゼルス大谷翔平投手(27)は昨季に引き続き、今季も「記録」のオンパレードとなるか。昨季はベーブ・ルース以来103年ぶりの「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」に惜しくもあと1勝届かず、偉業達成を逃したが、今季こそ104年ぶりの大記録などに注目される。

ルースがこの二刀流記録を達成した1918年は、投手として20試合に登板(先発19試合)し13勝7敗、防御率2・22をマークしている。直前の2年は40試合前後に登板しいずれも23勝以上と、投手としてフル回転した。だが一転、18年は投手としての出場を大幅に削り、代わって打者としての出場を増やしたシーズンであり、自身初の2ケタ本塁打となる11本塁打を記録した。

翌19年は本塁打数を29本にまで伸ばしているが、投手としては9勝5敗で2ケタ勝利には届かず、登板数も17試合(先発15試合)と投手としての負担を減らしている。ルース自身、二刀流を継続していける選手などいないと話したことがあったそうだが、その言葉からも二刀流は続けていくことが難しく、だからこそ継続が大変な偉業となる。その意味でも、大谷の今季は注目すべきシーズンとなる。ルースを超える2年連続で2桁本塁打と15先発登板以上なら、大きな話題となるのは間違いない。

この他、記録的な面で今季の大谷の主な見どころを挙げる。

◆メジャー通算100本塁打 あと7本。昨季は約14打席に1本のペースで本塁打を打っており、同ペースなら98打席で到達する。1試合平均4打席とすると、開幕から24・5試合で到達すると想定すれば、5月上旬にも達成の可能性がありそうだ。

◆日米通算150本塁打 あと9本。日本ハムで48本塁打、エンゼルスでここまで93本塁打。メジャー通算100本塁打と同様に昨季のデータから予想し計算すると、126打席、開幕から31・5試合で到達可能となる。こちらも5月上旬から中旬に「Xデー」がありそうだ。

◆日米通算1000奪三振 あと154。日本ハムで624奪三振、エンゼルスでは222奪三振で、日米通算はここまで846奪三振。昨季は23試合に登板し189奪三振をマークしており、今季もシーズンを通してローテーションを守れば、後半戦には節目の瞬間を見られるかもしれない。【水次祥子】