エンゼルス大谷翔平投手(27)が、新たな歴史をつくった。1901年の2リーグ制以降では初めて「開幕投手の1番打者」として起用され、4回2/3を80球、4安打9奪三振で1失点と好投した。

【大谷翔平開幕】今季初黒星 5回途中1失点降板「大谷ルール」DHで出場続けるも4打数無安打/詳細>>

今季からは降板後も打線に残る“大谷ルール”が適用されるため、観客のスタンディングオベーションを背にベンチに戻った後も、すぐに打撃用レガースを準備。「1番投手」が「1番DH」に変わった6回(遊飛)、8回(右飛)も打席に立った。試合に敗れ敗戦投手とはなったが、歴史的な1日になった。

メジャーでは5年目で初の開幕投手。試合前には「すごく光栄なことですし、1戦目を取るか取らないかで流れも変わるかと思うので、4連戦の頭を取れるように集中してゼロに抑えたい」と話していた。

注目の初球はこの日最速の99・8マイル(約161キロ)の速球。ワンバウンドで外角にはずれたが、先頭のアルテューベを91・8マイル(約148キロ)のスプリットで見逃し三振に仕留め、初回は無失点の立ち上がり。2回1死のペーニャから、続くマコーミック、さらに3回のマルドナド、アルテューベと4者連続三振も記録。3回2死二塁でブレグマンに、高めに浮いたスプリットを左前に運ばれ先制点を失ったが、4回もグリエル、タッカー、ペーニャと3者連続三振と快投を見せた。今春キャンプはスプリットとチェンジアップの中間球とされる新球を磨いたが、この日は直球とスライダーが中心の組み立てとなった。強豪アストロズ戦はこれで通算6試合に登板したが、いまだ勝ち星がない。

バットでは初回の投球後すぐに迎えた第1打席は、5年目左腕フランバー・バルデス投手(28)の初球94・2マイル(約152キロ)のシンカーに遊ゴロ。3回2死の第2打席は見逃し三振で、6回の遊飛、8回の右飛と合わせ4打数無安打だった。