左手薬指痛で負傷者リスト(IL)入りしていたカブス鈴木誠也外野手(27)が出場選手登録され、39日ぶりに「4番右翼」でスタメン出場。復帰戦で、一時は勝ち越し点となる5号ランニング本塁打を放った。

1-1の同点で迎えた9回1死走者なしの状況で、ブルワーズの絶対的クローザー、左腕ヘイダーの時速95マイル(約153キロ)のツーシームをジャストミートした打球は、ライナーで中堅やや左のフェンスを直撃した。不規則に跳ね返った打球が外野を転々とする間に、鈴木は快足を飛ばし、三塁を蹴って本塁へ突入。捕手のタッチをかいくぐって勝ち越し点をもぎとると、力強く両手をたたき、盛り上がるダッグアウトへ向かった。

鈴木の本塁打は、4月17日以来。

7回無死からの第3打席では、救援右腕グスタベの時速96マイル(約155キロ)のツーシームを右前へ運んだ。

その他の打席は、中飛、右飛。4打数2安打1打点と、マルチ安打をマークした。

打率は2割5分2厘となった。

5月26日のレッズ戦で走塁の際、同箇所を痛めた鈴木は、翌日にIL入り。その後は、キャンプ地のアリゾナや傘下3Aアイオワなどで調整を続けていた。

デビュー以来、離脱するまでに、打率2割4分5厘、4本塁打、21打点の成績を残していた。

試合は、カブスが9回裏、同点に追い付かれ、タイブレークの延長戦へ突入。10回裏、サヨナラ負けを喫した。

◆英語では ランニング本塁打は和製英語で、英語ではINSIDE-THE-PARK HOME RUN(インサイド・ザ・パーク・ホームラン)。

▼カブス鈴木がランニング本塁打。ベース1周のタイムは15秒41で、MLBの今季ランニング本塁打7本では3位に相当する。スタットキャストが計測を開始した15年以降、球団では3本目で最速。9回以降の勝ち越しランニング弾は63、68年ビリー・ウィリアムズ以来、球団拡張となった61年以降3本目。