エンゼルス大谷翔平投手(28)が、記録更新を阻まれた。

4日(日本時間5日)のアスレチックス戦に「3番DH」で出場。1-1の延長10回2死三塁、2番トラウトの敬遠で、ア軍バッテリーから勝負を挑まれた。3球目、左腕パクのスライダーを捉え、中堅へ力強い打球を飛ばした。抜ければ勝ち越し点と2打点を挙げられたが、中堅手の好捕に阻まれた。結局、チームは2試合連続のサヨナラ負けを喫し、大谷の連続安打は18試合でストップ。4打数無安打に終わった。

3回の第2打席では右上腕部分に死球を受け、しばらくうずくまった。それでも一塁ベース上では笑顔で、相手の一塁手と絡むシーンもあった。試合後のクラブハウスでも元気な姿を見せ、問題ない様子。利き腕で、翌日の最終戦登板を控えていただけに心配されたが、ネビン監督代行は「肘当ての上部に当たったようだが、確認したところ、大丈夫だ」と語った。

この日は今シーズン限りで引退するカート・スズキ捕手が先発ロレンゼンの第1球を捕球し、交代。引退試合を古巣のアスレチックス戦で終えた。ベンチで大谷も感謝のハグ。仲間のラストキャリアを見届け、いよいよシーズン最終戦へ。二刀流があと1イニングに迫るシーズン規定投球回をクリアし、メジャー5年目のフィナーレを迎える。(オークランド=斎藤庸裕)

○…トラウトが今季を振り返り、来春行われるWBC出場へ心を躍らせた。今季39本塁打を放ちながら、8連続でプレーオフ進出を逃した。シーズン最終戦へ向け、「もどかしいシーズンだったが、いい形で終わりたい」。大谷については「信じられない。サイ・ヤング賞の投票でもトップ5に入るだろう。(二刀流で)結果を出したのが去年ではなく、今年が初めてだったら、彼がMVPだ」と語った。また、来春開催のWBCでは米国代表のキャプテンを務める。「面白くなるよ。大谷は出ると思うし、チームメートと対戦するのは、楽しいだろうね」と笑顔だった。