3勝2敗と王手をかけて本拠地へ戻ったアストロズが、フィリーズに逆転勝ちを収め、17年以来、5年ぶり2度目の世界一に輝いた。

両軍無得点の6回、1点を先行されたもののその裏、3番ヨルダン・アルバレス外野手(25)がバックスクリーン越えの特大3ランを放ち、逆転に成功。さらに1点を追加した。

メジャー監督歴25年、通算2093勝のダスティ・ベーカー監督(73)は自身初、WS史上最高齢での世界一となった。

17年、球団初の世界一となったものの、その後、組織ぐるみの「サイン盗み」が発覚。当時のルーノーGM、ヒンチ監督が1年間の出場停止処分を受けるなど、暗い影を落としてきた。

WSに進出した昨季は、ブレーブスに敗退。公式戦106勝を挙げた今季、ベーカー監督の下、ようやく「クリーンな野球」で本物の底力を証明した。ポストシーズンも無傷の7連勝でワールドシリーズまで勝ち上がり、通算でも11勝2敗と強さを見せつけた。

試合後、ステージに上がったベイカー監督は「彼らは偉大な連中だ。次? パーティーだ」と、満面の笑みで感激に浸った。

17年V当時のメンバーで、敵地では常にブーイングを受けたきたホセ・アルテューベ内野手(32)は、ベイカー監督について「彼がすべて。正しいタイミングで来てくれた」と、ベテラン監督の存在感の大きさを語った。逆転3ランを放ったアルバレスは「落ち着くことを意識したが、それができた。すべてはファンのため」と興奮気味に振り返った。

MVPは打率4割(25打数10安打)で打線を引っ張った新人のジェレミー・ペーニャ内野手(25)が獲得した。