米メディアのスポーツ・イラストレイテッド(電子版)は11日、エンゼルスのモレノ・オーナーが球団売却を取りやめた経緯や、大谷翔平投手の将来について言及した記事を掲載した。

モレノ氏によると、球団売却を取りやめたのは買収のオファーが希望売却価格に満たなかったからではなく、スティーブ・コーエン氏がメッツを買収した時の24億2000万ドル(約3270億円)を超える金額で実際に3者が入札していたと説明。そのうちの一人と合意に近づき、球場で話し合いをしたが、その相手から「本当は売却したくないのでは」と心のうちを見透かされたという。

「売りたくないならパートナーになるし、売りたいなら買う」との言葉を受けて、モレノ氏は「売却しないと決めた」と説明した。

また、今季終了後にフリーエージェント(FA)となる見込みの大谷について、モレノ氏は「昨年トレードのオファーが5件あった」と告白。

トレードを了承しなかった理由については「メジャートップクラスの打者で投手であり、かつ一番の人気者に見合うようなメジャーリーガー3人を交換に差し出せるようなチームはない」と述べた。

その上で、今年も7月になれば大谷を欲しがるオファーが舞い込むと予想されるが、モレノ氏は、「チームがプレーオフ進出を争う状況であれば大谷は出さない」とコメント。

プレーオフ進出に遠い状況ならどうするかとの問いには、「上位争いを期待して今季のチームを作っている」とし、「ボクサーが負けた時のことを考えてリングに上がらないように、我々も予定していないことに対して思案したりしない」と返答した。