大谷、山本の次は「今永争奪戦」へ-。大谷翔平投手(29)に続き、山本由伸投手(25)のドジャース入りが決定的になったことで、今度はDeNAからポスティング制度で米球界入りを目指す今永昇太投手(30)の移籍交渉が本格化する。交渉解禁後、22日(日本時間23日)までに10球団以上が代理人と接触。山本を逃したヤンキース、メッツなど有力球団は参戦確実とみられ「日本人投手人気」は、まだまだ続きそうだ。

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今オフ、メジャーのFA市場で全体1位の大谷、2位にランクされた山本に続く「日本人ブランド」への信頼感は、今永に対しても変わっていない。MLB公式サイトは、先発投手のFAランキングで今永を8位として評価。現時点で市場に残る左腕としては、今季ナ・リーグのサイ・ヤング賞で同2位のスネル、同5位のモンゴメリーに続くトップ級として注目してきた。

今年3月、WBC決勝の米国戦で先発した今永は、ベッツ、トラウトらスター選手が並ぶ史上最強打線相手に好投した。ターナー(フィリーズ)に1発を浴びたものの、重圧のかかる舞台で2回1失点と結果を残したこともあり、一気に名前が知れ渡った。抜群の制球力と三振率の高さなどが高評価されており、各球団は少なくとも「先発3~4番手」として期待している。近年は、日本球界にも最新のデータ分析システム「スタットキャスト」が浸透したこともあり、各球団は今永の数値を詳細に把握。同6位でダイヤモンドバックスと4年総額8000万ドル(約112億円)で契約した左腕ロドリゲスを上回る5年総額1億ドル(約140億円)との予想もある。

交渉期限は米東部時間1月11日午後5時(同12日午前7時)。今オフは、大谷、山本とも事前の予想をはるかに上回る大型契約を結ぶなど、空前のインフレ状態となっている。日本で残した実績への信頼度は高く、「今永争奪戦」も最後まで激しい攻防が繰り広げられそうだ。