ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳・水原一平氏(39)が違法スポーツ賭博で多額の借金を抱え、大谷の銀行口座から胴元に450万ドル(約6億7500万円)が送金された問題で、29日付のジ・アスレチックが大谷が直面する可能性のある法的措置について検証する記事を掲載した。

水原氏はESPNの取材に、当初は大谷に借金を肩代わりしてもらい大谷が口座にアクセスし送金したと説明していたが、翌日には大谷は何も知らなかったと説明を変えた。大谷自身も25日(日本時間26日)には会見で水原氏のギャンブル依存はまったく知らず、お金は「彼が僕の口座からお金を盗んだ」と説明していた。

違法賭博の胴元マシュー・ボーヤー氏と水原氏には、米国の国税局に当たるIRSの犯罪捜査部門と国土安全保障省の捜査機関が捜査をしていると認めている。そこで同メディアがIRSに大谷も捜査対象なのか問い合わせると、広報担当は「詳しいことはコメントできない」と回答したという。

記事によると違法賭博は軽犯罪だが、大谷がもし送金を知っていた場合は資金洗浄にかかわる罪に問われる可能性があると指摘する専門家もいるという。また連邦捜査機関の捜査でうその証言をした場合は偽証罪にも問われる。連邦捜査機関が違法賭博の参加者を捜査するケースは通常はまずないが、コロンビア大教授で元連邦検事のダニエル・リッチマン氏は、大谷がスポーツ界の大物であるため「捜査機関は通常よりも興味を持つ。面白く興味深い案件だから」と話している。