ホワイトソックス村上宗隆内野手(26)は、どうしてメジャーでも本塁打を量産できるのか。4月をジャッジ(ヤンキース)、アルバレス(アストロズ)と並ぶメジャートップで終えた。ヤクルトからポスティングされた際は「速い球が打てない」などと言われ、まさかの2年契約に落ち着いた若き強打者。高角度の弾道を連発する秘訣(ひけつ)をスタットキャストのデータから探った。

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できる限り使いたくない「常套(じょうとう))句」で表現せざるを得ないほど、村上の本塁打は「美しい放物線」を描いてスタンドへ消える。「豪快」というよりも、品のあるアーチが多い。打った瞬間、すぐに歩き出さず、しばし弾道を見届ける村上の姿は、米国内でもすっかりおなじみとなった。

本来、バットの真芯でボールを捉えれば、打球はライナーになる。本塁打になる打球には一定の角度が必要で、ボールのわずか下をたたくことによってバックスピンがかかり、打球は上がる。ただ、バットのヘッドが下がってアッパースイングになれば、打てるポイント、確率は減少する。自らを「ホームラン打者」と自覚する村上は、ボールのわずか下を的確に捉える能力が格段に高い。不断の努力を含め、おそらく天性の資質なのだろう。

大谷のボールをつぶすような「えげつない」本塁打とも少し違う。人並み外れたパワーだけでなく、高度な技術がない限り、NPBの8年間で246本もの放物線は描けない。【MLB担当=四竈衛】