新ポスティング制度でメジャー移籍を目指す楽天田中将大投手(25)の交渉が、大詰めに近づいてきた。有力視されるヤンキース、ドジャースをはじめ、ダイヤモンドバックス、ホワイトソックス、カブスなど獲得に動く球団が16日(日本時間17日)までに、正式オファーを提示。ほぼ全球団が6年1億ドル(約105億円)以上を提示したようだ。

 ただオーナー会議が行われた会場では、お互いの腹を探り合うかのように、ド軍、カ軍などはノーコメントを通した。それでもダ軍のデリック・ホール最高経営責任者は、「他のチームと同じように強い興味を持っている。願わくば、この競争に勝利したい」と明確に獲得意思を表明。田中の渡米中にオーナーのケンドリック氏が直接出馬したほか、6年120億円と球団史上最高額の条件、さらに背番号「18」を用意するなど熱意を伝えている。

 条件的にはヤ軍、ド軍も同等の提示をしたとみられており、あとは田中自身の決断を待つ段階に向かっている。エンゼルスはオーナーのモレノ氏が「欲しい投手だが、予算に問題がある」と撤退を示唆するなど、着々と移籍先の絞り込みは進んでいる。(パラダイスバレー=四竃衛)