今季限りで引退する中日小笠原道大内野手(41)が「5番一塁」でスタメンした。これが引退試合になる。

 中日移籍後は主に代打の切り札として活躍。スタメンは今季2度目。相手の巨人には07年から7年間所属し、主砲として3連覇に大きく貢献した。古巣との今季最終戦が現役最後の花道になる。

 2回の第1打席は空振り三振。4回の第2打席は2死一、二塁から遊撃への内野安打。これが通算2120本目の安打で、前田智徳(元広島)を抜いて歴代単独26位になった。

 そして7回の第3打席。マシソンの155キロを強振し、左翼線に安打性のライナーを放ったが左翼に好捕された。これが最終打席になった。

 ベンチに戻る前に「現役引退」のアナウンスが流れると、三塁ベンチから出た巨人高橋由が花束を贈呈してがっちり握手。さらに2人の娘から花束を受け取り、抱擁した。マシソンら巨人の選手も拍手で見送った。試合はしばらく中断し、ベンチで全員と丁寧に握手を交わした小笠原は最後まで満面の笑みだった。