故郷に恩返しを-。DeNAにドラフト2位で入団した仙台大・熊原健人投手(22=柴田)が7日、出身地で現在も居住する宮城・角田市のかくだ田園ホールで激励会に出席した。地元の少年野球チームや市民ら約500人が集まり「プロ熊原」を祝福。「将来的には子どもだったり、いろいろな人を試合に招待できるようになれば」と夢プランを口にした。

 角田市初のプロ野球選手が誕生することで、ドラフト会議前の10月上旬に市民約50人が後援会設立に動きだした。この日はその設立報告会と激励会を兼ねて行われた。熊原は「いざ会場に入ったら、予想以上に人が入っていた」と驚いた。角田市体育協会功績賞の表彰を受け、小学5年で野球を始めた時の所属チーム、桜ドラゴンズの後輩たちも駆けつけた。

 DeNAで背番号1をつける。前身の横浜、大洋時代には山下大輔(DeNA元2軍監督)、谷繁(中日監督)、進藤(DeNA1軍ヘッドコーチ)ら主力が背負った。投手では50年の岩本信一以来球団66年ぶり。「自分がつけていいのかとも思いましたけど、あの時1番をやって良かったといわれる選手に。結果を残したい」と決意を示した。

 後援会事務局長の目黒博之氏(52)は「まずは開幕1軍ですよね。大卒の投手はそれを求められている」と期待を寄せた。熊原は週2日はブルペンで捕手を座らせ、60球ほど投げ込んでいる。「1年目ですけど、1年目が勝負だと思っている」。故郷の後押しも受け、年明けの新人合同自主トレから本格的なプロの道を歩む。【久野朗】