阪神岩田稔投手(32)が20日、名古屋市内で「つぼみの会・1型糖尿病患者と家族の会」で講演を行った。自身の経験談などを患者とその家族に語った岩田は参加者から「次の夢はなんですか」と問われると「もうワンランク上の舞台に立つことです」と、患者たちのさらなる希望であり続けることを誓った。

 講演後、目指す舞台について明かした。「オールスターにも出ていないし、タイトルもとっていない。やらないと何も勲章が残らない」。プロ11年目からの目標として球宴、タイトルと球界を代表するステージへのランクアップを掲げた。

 講演ではインスリン注射を人前で打つことを明かし「僕自身、最初の頃は隠すことのしんどさを味わった。さらけ出せば楽。ただ、そういう考えの人はまだ少ない。もっと、もっと、自分が注目されていかないとなと思います」。患者の希望の光という使命を自ら背負う左腕の目標は、さらに高いところにある。