第6の男に名乗り! 阪神島本浩也投手(23)が10日、DeNAとのオープン戦に2番手で登板。2回2安打1失点だったが、最速144キロの直球を内角に投げ込むなど首脳陣にアピール。沖縄・宜野座キャンプで左足内転筋の張りを訴え、出遅れていた左腕が、開幕ローテ6番手争いに加わった。

 「結果を出せるようにしっかりやってきた。最初はバタバタしたんですけど、そこからは落ち着いたんで良かったです」

 6回。荒波、ロペスに連打を浴び無死一、三塁とピンチを背負った。ここから島本の真骨頂だ。4番筒香を内角141キロシュートで完全に詰まらせ三邪飛に打ち取ると、続くロマックはフォークで空振り三振。挟殺プレーの間に1失点したが、主軸につけいる隙を与えなかった。7回も内角をえぐり、3者凡退。強気な投球スタイルに金本監督も「いい球を投げていた。ストレートが良かったね。中継ぎタイプに見えたけど、香田コーチから先発が合うならいってみないかという意見があったから。6番手は競争だね。結構、島本がグイッと来たかな」。評価は急上昇だ。

 今春キャンプは1軍スタートも、2月3日に左足内転筋に強い張りを感じ、2軍で再調整していた。「オープン戦に絶対呼ばれるように、挽回出来るようにやろうって決めていたんで。中継ぎでも先発でも結果出せるように。今はそれだけです」。内角を攻めに攻める「けんか投法」を武器に、ローテ争いに殴り込みをかけた。【梶本長之】