1つ盗塁を許したが、1回に安部を刺すなど盗塁阻止率4割を誇る守備でも存在感をみせた。前日4日は2年ぶりの長打となる本塁打など、3安打2打点でお立ち台に。この日も4回に反撃の適時打を放つなど3安打3打点。2日連続でヒーローインタビューを受けた。「将来は、子供たちに(憧れの選手と)書かれるくらい、頑張っていきたいと思います」。各選手の憧れの存在が紹介されたこの日、梅野はヒーローに元阪神で、同じ九州男児の城島健司氏を挙げていた。小4で母を亡くし、男手一つで育てられ、たくましく虎を支えるまでになった梅野も、ちびっ子たちの憧れに違いない。片岡打撃コーチの試合前ミーティングでの「子供たちの前で勝って、喜ばせよう」の指令を体現してみせた。
苦しさにめげない。4月に28打席連続無安打を経験。3日ヤクルト戦ではスタメン落ちも味わった。不振の間、足の上げ方を変え、タイミングの取り方を変えた日もあった。試合前練習の打撃では、走者を想定して右打ちをこなした。「結果が出なくて苦しいですよ。でも大学の時とは違って今は8番打者。状況に応じた打撃から取り戻していきたい」。福岡大時代の豪快な打撃より、信頼を勝ち得ようとした姿勢が、連日の爆発の裏にある。
今季最多観衆となる4万6593人の目の前で「逆転の広島」をうっちゃる鮮やかな逆転勝利。金本監督は「みんな、つないで、チャンスに打ってくれて、反発力を見せてくれた試合だった」と目を細めた。首位広島に1ゲーム差。今日6日も勝てば、単独首位だ。4点ビハインドから7つの適時打が飛び出て逆転。ヒーローの中のヒーローが梅野だった。【山川智之】




