楽天の勢いが止まらない。梨田昌孝監督(63)が、巨人の左腕吉川光対策で、両打ちを含めて7人の右打者を先発メンバーに並べた。3回にはウィーラー、アマダー、今江の適時打で3点を先制。好調の茂木、島内、岡島をベンチ待機させる大胆な采配で、初優勝した13年以来の貯金を「20」に伸ばした。

 試合開始直前、球場の楽天ファンがざわついた。先発オーダーは、両打ちの田中、松井稼に加え、今江、三好、足立。ウィーラー、アマダーと7人の右打者が並んだ。梨田監督は、打率3割を超える茂木や岡島、開幕からコンスタントに結果を残す島内の3人の左打者を外した。速球が武器の左腕・吉川光に対して、「同じ選手でいい結果になるとは限らない」と、右を並べる王道のスタイルで挑んだ。

 狙い通り、右打者が試合を決めた。0-0の3回、先頭足立が相手の悪送球で出塁すると、次打者の田中は四球を選んだ。1死一、三塁でウィーラーが右前へ先制の適時打をマーク。続くアマダーも連続適時打と波に乗った。とどめは、27日西武戦以来のスタメンとなった今江だった。2死一、二塁で左翼線への適時二塁打をマークした。「もちろん、みんなレギュラーで試合に出たいという思いを持ってやっている。その中で結果を出せて良かった」と、期待に応えた。