巨人阿部慎之助内野手(38)が戦線離脱する。19日、出場選手登録を抹消された。前日18日のロッテ戦(東京ドーム)で右膝を負傷。回復へ慎重を期す必要のある箇所で、前半戦復帰は微妙な状況とみられる。球団ワーストの13連敗から上昇ムードに転じて交流戦を終えたが、23日からのリーグ再開に向けて主砲不在という不安材料を抱えた。

 主砲の名前が1軍から消えた。18日のロッテ戦で右膝を負傷した阿部は一夜明けて出場選手登録を抹消された。今季はプロ17年目で全試合出場を目標に設定。下半身の状態不良などもあり、65試合中5試合を欠場したが、1軍にはフル帯同していた。だが交流戦を終えてファーム調整を強いられることとなった。

 好事魔多し。ロッテ戦で約1カ月ぶりとなる1発を2打席連続で放ち、通算383号で原辰徳前監督の記録を抜き、球団歴代3位に躍り出た。通算2000安打にも31本と迫った。だが6回の打席で暗転した。頭部付近の高めのボールをよけた際、えびぞり状態となり、後方に倒れ込んで右膝を痛めた。鹿取GMが試合後に「腫れが少しある。明日の状況を見ないと分からない」と話したように、慎重に見極めたが、直近の試合に出場できる状態ではないと判断。29日以降に再登録が可能だが、膝はプレーの根幹に関わる部位。十分な回復を待つ必要があり、7月中旬までの前半戦中の復帰は微妙な状況とみられる。