1年前は同じ舞台で悪夢を見た。交流戦明け初カードの敵地広島戦は3連敗。最後は外野守備陣の痛恨ミスでサヨナラ負けを喫し、首位広島とのゲーム差は10・5にまで広がった。あれから1年…。

 金本監督 去年とはチームが違う。

 底力アップに自信をのぞかせる。首位攻防3連戦。シーズンの行方を占うと表現しても過言ではない戦いを前に、気持ちが入らないわけがない。役者はそろった。狙うはもちろん一気の首位奪取だ。【佐井陽介】

 ◆16年の交流戦明け敵地広島戦3連敗 6月24日の初戦は悪天候で開始が30分遅れたが、先発藤浪が7回2失点と粘投。同点の8回裏、藤川が代打新井に2点三塁打を浴び、9回表の攻撃中に降雨コールドに。第2戦は福留が日米通算2000安打を達成。ただ、試合は広島先発岡田から得点は中谷のプロ1号2ランのみ。拙守や拙走もあり敗戦した。第3戦は先発岩貞が8回まで1安打2失点。だが1点リードの9回2死満塁で同点打を浴びて降板。直後の2死満塁、左中間への平凡な飛球を中堅中谷、左翼俊介が激突して落球しサヨナラ負けを喫した。

 ◆阪神が今日23日から3連勝した場合、40勝27敗で貯金13。広島は41勝28敗1分けで同じ貯金13。勝率は阪神が勝率5割9分7厘、広島が5割9分4厘。ゲーム差なしの3厘差で阪神が首位となる。

 ◆開幕カードで激突 阪神は今季開幕カードとなった3月31日からの広島3連戦で、1勝2敗と負け越した。開幕戦は先発メッセンジャーが5回0/3で7安打4失点など粘投。糸井がジョンソンらから猛打賞を決めて、福留が今季1号を放つなど快勝した。ただ、4月1日の第2戦は延長10回の末にサヨナラ負け。翌2日の第3戦は広島打線の15安打の猛攻にあい、大敗した。敵地マツダスタジアムでの3連戦は、この開幕カード以来となる。

 ◆甲子園での17年初広島3連戦 4月14日から本拠地甲子園での広島3連戦で、阪神は2勝1敗と勝ち越した。初戦の14日はメッセンジャーが7回1失点の快投。引き分けを挟んで10連勝を記録していた広島を止めた。第2戦は広島打線が12安打7得点と爆発。第3戦は能見、桑原、マテオ、ドリスと投手陣が奮闘し、2-1で競り勝った。

 ◆3連戦3連勝 5月5日からの3連戦は阪神にとって歴史的な3連勝となった。さまざまな企画が行われたこどもの日の5日は、最大4点差のビハインドをはね返す逆転勝利。翌6日は0-9から逆転勝利。9点差以上の逆転勝ちは、プロ野球14年ぶり9度目で、阪神では初めてだった。7日も6-0の快勝で前日6日に奪った首位の座をしっかり守った。