2軍調整中の阪神藤浪晋太郎投手(23)が1軍昇格に1歩前進した。24日のウエスタン・リーグ広島戦(甲子園)に先発。5月27日の2軍落ち後、最長の7回を投げ5安打2失点にまとめた。課題の四死球も、6回で5個を与えた前回16日の同オリックス戦から、半分以下の2個に減らした。

 「余計な力を抜いて、リリースに集中できたと思います」。最速も154キロを計測し、光が見えた登板だった。結果より投球フォームを重視して投球。無駄な力を抜き、リリースポイントに力を入れることに力を注いだ。前回より抜け球も少なく制球が安定し、リズム良く7回を投げ切った。

 もちろん反省点もある。2四球ともイニングの先頭に与えたものだった。「四球の3つ、4つは自分にとって想定内ですが、先頭に出すのがダメだった」。次戦に向けて改善を図る。

 掛布2軍監督は今後について「次の先発は名古屋になると思う」と説明。次回は30日からの中日3連戦(ナゴヤ)で先発が見込まれる。モヤモヤした視界が晴れつつある。チームの1軍優勝争いに不可欠な存在。次の登板で昇格を確かなものにしたい。【山川智之】