巨人がまたもルーキーに勝ち星を贈呈してしまった。ヤクルト星の投じた6回で4安打2得点止まり。広島床田、オリックス黒木、山岡に続き巨人戦初勝利をプレゼントしてしまった。6月までに新人4人への白星献上は99年以来の屈辱。高橋監督は唯一、試合を動かした6回以降は再び沈黙した打線に「そこでもう1点ね。中継ぎがしのいで(9回2死一、二塁の)ワンチャンスまで持っていったけど」と静かに話した。

 4月30日の前回対戦も6回2得点と打ち崩せなかった。150キロに迫る直球と鋭いフォークを武器とするパワーピッチャー。力でねじ伏せられ、6回のマギーの2点適時打も相手守備の乱れが呼んだもの。助っ人は「(適時打は)たまたま。球が速くてストライクゾーンでしっかり勝負してくる。打ちごろの球があまりなかった」と押され気味だったことを認めた。

 生きたデータが少ないこともあるが村田真ヘッドコーチは「ビデオもたくさんあるし、もう少し打たないと。(前回はなかった)カットボールがあって違った。1、2番がタコ(無安打)だから出てくれないと。3、4、5番はヒットは出ているわけだから」と厳しかった。新人攻略に手間取っていたら、上位再浮上は見えてこない。【広重竜太郎】